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診断経緯 その3

検査結果が出る当日。
さらにドキドキしながら結果を聞きに行った。

前回は「あら~、あなた普通じゃな~い」と言っていたのに、
どうも今回は様子が違う。
「えっと、あなたの場合は、一応社会に適応しているし、
ひとつの個性ということで…」と奥歯にものの挟まったような物言いをする。

「で、どっちなんですか?アスペルガーなんですか?
違うんですか?」と訊いても、
社会に適応している人に診断名は付けたくないとのこと。
知能検査の結果を教えてほしいと言っても、教えられないと拒否された。
今だったらきっと、こっちはお金を払っているのだから知る権利がある
と言って、ケンカでもしていただろうけれど、
当時はまだ今ほど口が立たず、
そう言われてしまっては引き下がるしかなかった。

先生はほかの患者さんの話を始めた。
会社に言われて受診しに来た女性が
典型的なADHDであることがわかったのだけれど、
高い役職に就いている人だから気の毒でね、と言う。
この先生にとっては発達障害のあることは
「気の毒」なことなのだ。

結局、「あなたはうつなの」とうつ病にされてしまい、
ツムラの漢方を出されて終わりだった。
どうやらこの人にとっては、
先天的な脳の障害である発達障害より
精神障害の方が「格が上」らしい。

隠されれば隠されるほど気になる。
もやもやっとした気持ちのまま帰宅したら、M先生から電話がかかってきた。
どうしても確定診断を出してほしかったら、あと2つほど検査を受けてほしい、
郵送するので送り返してほしい、とのことだった。

けれども、待てど暮らせどそんなものは送られてこない。

仕方がないのであきらめて、ほかにアスペルガーの診断ができる
医師はいないものかとネットで探してみたら、
日本橋に成人の発達障害専門のクリニックが
できたばかりだということを知った。
それでさっそく予約を入れた。

(続く)